鑑定士と顔のない依頼人(The best offer)
2013年 イタリア 2時間11分
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
キャスト:ジェフリー・ラッシュ
フィリップ・ジャクソン
ダーモット・クロウリー
あらすじ
物語の始まりは、ある鑑定依頼。
引き受けたのは、天才的な鑑定眼を誇り、世界中の美術品を仕切る一流オークショニアのヴァージル・オールドマン。
それは、資産家の両親が遺した美術品を鑑定して欲しいという若い女性からの依頼だった。
ところが、依頼人クレアは嘘の口実を重ねて、決して姿を現さない。
彼女に対して不信感が募るヴァージルだったが、彼女の依頼を断ることが出来なかった。
なぜなら彼女の屋敷の床に、もしそれが本物なら歴史的大発見となる、美術品の"一部"が転がっていたのだ。
果たして奇妙な鑑定依頼の本当の目的とは…?
感想
私の大好きな最強のどんでん返し系映画です!
予告編の最後に「結末を知ると、物語の構図は一転する。」とありますが、まさにって感じ!!絶対に2回観て欲しい映画です。
伏線の張り方、キャラクターへの惹き込み方、カメラのアングルなんかも、本当に細かく考えられていて、無駄がない!
私が気づいていないだけで、まだまだ伏線が隠れてそう…♡
噛めば噛むほど美味しくなる映画だと思います(笑)。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」の大ファンでバルボッサ推しの私は、ラストで無意識に「バルボッサァァァーーー!」と叫んでいました(笑)。
(※主人公がバルボッサ役のジェフリー・ラッシュさんです)
「この映画があまり好きではない」という意見も分かります。
私もあまりにも切なく残酷なラストに戸惑ってしまいましたが、この作品はサスペンス・ミステリー映画としては最高傑作だと思います!
また、イタリア映画のおしゃれな感じが個人的にドツボです!
最後に、私のオススメの伏線・ネタバレサイトを紹介します!
相関図も載っているので、分かりやすいかと思います。
1回映画を観た後、下のサイトを見て是非2回目を楽しんでください♪
そしてラストシーンは一緒に「バルボッサァァァーーー!」と叫びましょう。
素晴らしい洋題
イタリア語で「La migliore offerta」というタイトルなのですが、英語タイトルのセンスが素敵すぎるので紹介させてください!!
「The best offer」には2つの意味があるんです。
・最高の依頼(そのままの意味ですね)
・売り手が提示した額は高すぎて買えないけど、自分が出せる精一杯の額を提示する(外国のオークション用語)
これは「自分の出せる精一杯を出してでも、手に入らなかった真実の愛」を意味しているのではないかな…と思います!
「結末を知ると、物語は一転する。」のキャッチコピーじゃないですけど、1つの単語に2つの意味があって、意味の捉え方で作品がガラリと変わる仕掛けは、とても味わい深いです。
残念ながら邦題では「鑑定士と顔のない依頼人」という分かりやすいタイトルになってしまいましたが、これはこれでミステリーっぽくてドキドキするし良いかなって思います(笑)。